利清さんが死んだ。86歳。この間までは毎朝、喜助堂産直に色々な野菜やりんご、漬物などを持って来てくれた。「ものがないと、お客さん、がっかりするからな。」
喜助堂産直が新しいことを始めようとして、皆で話し合いをしたときは「どうですか。皆さん、やってみませんか。」とまとめようとしてくれた。
いつも、ニコニコしていた。
「この産直にもの、出さねばね、と思えば、朝起きる。生き甲斐だ。」
おばちゃんと二人でキュウリやレタスやりんごを作り、品評会では入賞。冬は杜氏として出稼ぎ。
倒れたおばちゃんを、施設に毎日見舞い、ご飯を食べさせてた。
火葬や葬式には、たくさんの人が集まった。たくさんの人が惜しんだ。